
料理と温泉の次に、語られる一室を。
人手が足りない中で、お客様のために何かを増やすのは難しいと思います。ですから、御宿に決めていただくのは、器を置く一室だけです。茶室でも、特別室でも、ラウンジの一角でも構いません。
尊(そん)は、美濃の陶芸家・加藤尊也が、自然を尊び敬う思いを込めて器に記す名です。お客様がその部屋で器を選び、ご自身の言語の映像で背景を知り、一服を受ける。この時間を「尊の一服」、茶盌を一口ずつ収めた桐箱の一揃いを「尊の箱」と呼んでいます。

加藤尊也萃升窯
日本伝統工芸展への入選を重ね、日本工芸会の正会員、伝統工芸士として認められてきた作家です。作品は一点、数十万円。お届けするのは、展示室に並ぶのと同じ、本物の器です。
岐阜県多治見市、百年以上続く工房で、四十年以上、志野と瀬戸黒を焼いてきた。百年前の手まわし轆轤を再生して使い、志野は火を入れてから冷めるまで七日、瀬戸黒はもっとも熱いときに鋏で窯から引き出す。一窯から一つ、納得のいく器が出れば良し、という仕事です。
- 1993年 日本伝統工芸展 入選(以後数回)
- 2012年 岐阜県伝統文化継承功績者顕彰(志野)/2022年 第39回卓男賞
- 現在 (公社)日本工芸会正会員/(公社)美濃陶芸協会 常任理事/伝統工芸士
こんな宿の方へ
- 人を増やさずに、お客様の過ごし方をひとつ増やしたい
- 海外のお客様に、日本の文化を、その方の言語で手渡したい
- 料理と温泉の次に、語られるものがほしい
置く場所の例
- 茶室
- 特別室・貴賓室
- ラウンジや図書室の一角
- 離れ
- 食事処の個室
その一室が、作品を見せる場所にもなります。器のそばに作品と価格を並べてお見せし、気に入られた方には、御宿でお求めいただけます。
葉ごと、いただくお茶。
抹茶は、摘む前のしばらくのあいだ、茶畑に覆いをかけて育てた葉からつくります。蒸して、揉まずに乾かし、石臼で挽く。急須で淹れるお茶と違い、葉そのものを湯に溶いて、残さずいただきます。
その一碗を、作家の茶盌で。土と火の話が、お茶の話に重なります。
器の背景は、映像がお客様の言語で伝えます。御宿は、その部屋にお通しするだけ。押しつけない、おもてなしになります。
選ぶ。知る。点てる。
尊の箱を置いた宿の、お客様の一日です。
- 15時半、
到着。 - お茶の時間に、仲居さんがひとつの部屋へご案内します。棚に、桐の箱が並んでいます。蓋のひとつひとつに、作家の筆で器の種類と「尊」、そして印。
- 選ぶ。
- 箱を開けると、一口ずつ茶盌が収まっています。志野と瀬戸黒。器のそばには、作品と価格。お客様は、一つを選びます。

- 知る。
- 器に添えたQRカードから、お客様の言語で短い映像。山肌を削ってようやく現れる白い土。火を入れてから冷めるまで、七日かかる窯。赤熱した器を窯から引き出す瞬間の、貫入の音。


- 点てる。
- 映像の続きで、点て方。茶筅を手に、ご自身で一服。宿の方が点ててお出しすることもできます。宿の菓子を添えて。

- 飲む。
- 窓の外の景色を見ながら。器の重さ、温度、口当たり。映像で見た土が、いま手の中にあります。


使い終えた茶盌は、記録札を添えて、桐箱に戻ります。
- 夕食に、
一献。 - ぐい呑みつきのプランでお泊まりの方は、作家の志野のぐい呑みで、御宿の地酒を。そのぐい呑みは、旅のあと、桐箱に収めてご自宅にお届けします。


- 翌朝。
- 気に入った方は、同じ抹茶を、缶で。作品をお求めの方には、桐箱を整えて、後日お送りします。
泊まる理由を、もうひとつ。
これから導入いただく宿で、私どもが思い描いている一年です。
- その夜。
- 夕食の席で、お客様が仲居さんに話しかけます。「さっき、自分で点てたんです。火を入れてから冷めるまで、七日なんですって」。説明したのは映像で、話しているのはお客様です。

- 半年後。
- 二度目のお客様が、予約のときに「前回は志野だったので、今回は瀬戸黒で」と書いてきます。
- 一年後。
- 女将さんや支配人が、取材や商談で「うちは作家の器で一服していただく宿です」と、自分の宿の言葉として話しています。
御宿がしたのは、一室を決めて、尊の箱を置いたことだけです。
尊の箱、一揃い。
- 1志野茶盌
- 2瀬戸黒茶盌
- 3桐箱(一口に一箱)
- 4箱書き
- 5尊の抹茶
- 6茶筅
- 7茶杓
- 8記録札
- 9QRカード



- 志野茶盌・瀬戸黒茶盌(一点、数十万円の作品です。2口か4口。お客様が選びます)
- 尊の抹茶(毎月、決まった数が届きます)
- 茶筅・茶杓
- 作品ごとの記録札(器に添えて、桐箱に戻します)
- QRカード(日本語・英語・中国語の映像へ)
茶盌は、一口ずつ桐箱に収めます。蓋には、作家・加藤尊也が、器の種類と「尊」を筆で書き、印を押します。

増えるのは、これだけです。
御宿にお願いすること
- 器を置く一室を決める
- 一服の時間を決め、その部屋を開ける
- 菓子を添えて、一服をお出しする(点てるのはお客様でも、宿の方でも)
- 使ったあとは、一枚紙のとおりに洗い、記録札を添えて箱に戻す
私どもがすること
- 作品の説明(映像が、お客様の言語で)
- 尊の抹茶のお届け(毎月、決まった数が届きます)
- 置き方・見せ方のご提案
- 割れたときの対応(ご連絡ひとつで)
- 宿の方への、3分の動画
- 一服つきの宿泊プランの文と写真をご用意します
帰ってからも、尊の器で。
- 尊の
抹茶 - 同じ抹茶を、缶で。数と時期は、ご相談ください。
- ぐ
い 呑みつきの プラン - 夕食で、作家の志野のぐい呑みを。旅のあと、そのぐい呑みを桐箱に収めて、ご自宅にお届けします。プランの値段は、御宿が決めます。
- 尊の
一献 桐箱 - 志野のぐい呑みと尊の酒を一本、桐箱に収めて。(2027年春から)
- 作品
- 茶盌、ぐい呑み。その部屋で手にした一点を、桐箱を整えて、後日お送りします。
お持ち帰りの売上に応じて、御宿に販売協力費をお支払いします。
ご利用のかたち
月額 70,000円(税抜)から
- 梅
茶盌2口(志野・瀬戸黒)と、尊の抹茶ひと月60服。
まず一室で、静かに始める段。
- 竹
茶盌4口(志野2・瀬戸黒2)と、ひと月100服。
お客様が器を選べる段。
- 松
茶盌4口と、ひと月200服。
春と秋に器を入れ替え、二度目のお客様に違う一服を。
梅・竹も、ご希望で器を入れ替えられます(追加)。初回の費用はかかりません。最初の3か月のあとは、1か月前のお知らせでいつでもやめられます。
詳しくは、電子のカタログで。メールでお送りします。
カタログを受け取るいくらで一服をお出しすると、元が取れるか
梅の段(月額70,000円(税抜))なら、月17名ほど、1日1名ほどで元が取れます。
菓子と人手を1名800円(税抜)とした目安です。竹・松の段と、実際の料金に合わせた計算は、資料でお渡しします。
お問い合わせから、最初の一服まで。
- 01
カタログをお届けします
電子のカタログを、メールでお送りします。
宿の方フォームに記入するだけです。
目安2営業日以内
- 02
30分、実物をお持ちします
茶盌と桐箱を持って伺います。遠方の御宿には、オンラインでお見せします。
宿の方器を置けそうな部屋を、一緒に見てください。
目安日程はご相談のうえ
- 03
御宿ごとの資料をお出しします
月額と、何名様で元が取れるかを、御宿の料金から計算します。
宿の方梅・竹・松を選び、ご契約ください。
- 04
桐箱を整えて、お届けします
作家が茶盌を一口ずつ桐箱に収め、蓋に器の種類と「尊」を書いて、印を押します。
宿の方届いた日に、器の置き方を一緒に確かめます。
目安ご契約から約3週間(桐箱の手配に約3週間かかるため)
- 05
最初の一服
宿の方への3分の動画と、一服つきの宿泊プランの文と写真をお渡しします。一服の時間にその部屋を開ければ、始まります。
宿の方宿泊プランを予約サイトに載せ、動画を見てください。
- 06
それから
毎月、尊の抹茶が届きます。松は春と秋に器を入れ替えます。
届くもの:電子のカタログ(PDF)を、メールでお送りします。実物をお持ちする日取りのご相談も、同じところから。
よくある質問
割れたら。
ご負担は作品の価格の一部で、その割合は、ご契約で決めます。作家が次の器を焼き、私どもがお届けします。
スタッフの説明は。
要りません。映像がお客様の言語で説明します。宿の方には、3分の動画をお渡しします。
場所は。
茶室、特別室、ラウンジの一角など、器を落ち着いて置ける一室があれば十分です。客室には置きません。
置けない部屋はありますか。
あります。直射日光が長く当たる所、湿気のこもる所、人の出入りが多く器を落ち着いて置けない所は、お断りすることがあります。実物をお持ちしたときに、一緒に部屋を見て決めます。
お客様は、器を買えますか。
はい。その部屋に並べた作品は、御宿でお求めいただけます。桐箱を整えて、後日お送りします。
言語は。
日本語・英語・中国語。御宿の客層に合わせて、1言語追加できます(追加)。
器は変わりますか。
松は春と秋に器を入れ替えます。梅・竹も、ご希望で(追加)。二度目のお客様に、違う一服を。
契約の期間と、やめるときは。
最初の3か月はお続けください。そのあとは、1か月前にお知らせいただければ、いつでもやめられます。1年に満たずにおやめになるときは、初回の費用の精算として、月額の1か月分をいただきます。
30分、実物をお持ちします。
器を置く部屋を、一緒に見せてください。
最初の2施設は、撮影と記録にご協力いただくモニターとしてお迎えします。条件は資料でお渡しします。
一棟貸し・古民家ホテルの方は宿坊・寺院の方は料亭・茶房の方は茶道・文化体験の方は会員制クラブ・ゴルフ場の方は法人の方は工芸ギャラリー・美術館のカフェの方は作品について


